整備新幹線と青春18きっぷのどちらが大事?

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現在の制度では、青春18きっぷは整備新幹線と相反するしくみになっております。

このため、青春18乞食の中には、新幹線に血道を上げる東日本や西日本に対し「整備新幹線と青春18きっぷ、どっちが大事だと思ってんだ!」と言う方もいるかも知れません。

今回は、具体的な数字を出して、旅客鉄道会社が整備新幹線と青春18きっぷの二者択一を迫られたらどうするかを考えてみましょう。

  • 以下、国土交通省が平成22年11月11日に提示した整備新幹線の収支改善効果を元に論じます。

北陸新幹線と北海道新幹線で、東日本は年600億円の増収に!?

整備新幹線の貸付料は、新幹線開業に依り得られる増益を超えない範囲で設定されます。

この増益には、並行在来線の経営分離に依り被らなくなる赤字も含まれます。

つまり、経営分離区間が青春18きっぷ乗られなくなる事を想定したものとも言えます。

さて、平成27年 3月まで長野止まりだった北陸新幹線は、金沢まで延伸すると当然長野以遠への旅行者が純増する事になります。

  • 長野暫定開業時点では、北陸へのアクセスは殆ど想定されておりませんでした。長野暫定開業時には辛うじて週末を中心に長野-金沢間の連絡特急『信州』が運行されておりましたが、当時の北陸へのアクセス方法は北越急行ルートが主流だったため程なく運行を停止してしまいました。

その純増に依る増収は何と年 390億円にも上ると試算されました。

一方、北海道新幹線がいくら開業しても、それは北海道旅客鉄道の儲けになる…と言うのは浅い考えで、北海道新幹線直通に依り東北新幹線の旅客がやはり純増する事となります。

その結果に依る増収も何と年 220億円と算出されました。

つまり、北陸新幹線の金沢延伸と北海道新幹線の暫定開業で、東日本旅客鉄道は何と合わせて年に 610億円もの売上増を享受する事になる訳です。

  • このため、北陸新幹線(上越妙高以南)と東北新幹線(盛岡以北)の貸付料増額を求める動きもありますが、東日本旅客鉄道はそれに反対しております。

新幹線があるなら青春18きっぷなんかイラネ!?

さて、青春18きっぷは年に何十万枚も売れております。

今、仮に年に60万枚売れていたとします。

そうすると、税引後の売上は

  • 60万枚×11,850円÷1.08≒ 6,583,333,333円

つまり、年に約 65億円と言う計算になります。

実際にはこの売上から販売会社への報奨金 5%が引かれ、その残りを六社で山分けする事になります。

ですが、そのような計算をするまでもなく、東日本にとって青春18きっぷを切り捨ててでも得られる整備新幹線の収入増年 610億円には遠く及びません。

つまり、東日本にとって、整備新幹線をやれるなら青春18きっぷなんか廃止しても構わないとさえ言えるのです。


西日本旅客鉄道の場合

西日本も、山陽新幹線は山陽本線の経営分離を伴いませんが、北陸新幹線は現在の上越妙高-金沢間でも増収額は年 325億円にも及びます。

やはり青春18きっぷが仮令年 60万枚売れても足元にも及ばない数字です。

それこそ、東日本同様、青春18きっぷなんか放棄してでも新幹線を取りたくなるでしょう。

  • かつて西日本旅客鉄道信者の18乞食どもが制作者に「西日本旅客鉄道は外国人投資家の影に怯えている」とほざき、制作者が展開していた西日本旅客鉄道の安全軽視姿勢に対しての批判を封殺しようとしました。

    でも、間違いなくハゲタカたちはより儲かる整備新幹線を推し、こいつらが大好きな18きっぷなんか切っちまえって思っているでしょうねwww


北海道旅客鉄道の場合

北海道についても、北海道新幹線については新青森-新函館北斗間の暫定開業でさえ年 45億円の増収になります。

最も有力とされる青春18きっぷの収益を営業キロで按分した分け方の場合、青春18きっぷが60万枚売れても、北海道の営業キロ比率は約12%となるため、

  • 6,583,333,333円×95%×12%≒750,499,999円

で、7.5億円となり、新幹線での増益には遠く及びません。

勿論、山分けの比率はあくまでも推定だろうと言う反論もあるでしょう。

しかし、北海道旅客鉄道の路線規模や立地条件などを考えた場合、どう考えても青春18きっぷの売上のうち北海道旅客鉄道だけで 45億円も取れるとは思えません。

  • 45億と言う数字は、60万枚売れた場合であれば約 71.9%にもなります。東日本や西日本を差し置いて七割以上も持っていけると思いますか?

では整備新幹線を持たない会社は?

さて、そうは言うものの、旅客鉄道会社六社が漏れ無く整備新幹線の恩恵を受けられる訳ではありません。

実際、四国旅客鉄道には整備新幹線計画はありませんし、東海旅客鉄道は本来なら整備新幹線としてもよいくらいの中央新幹線を自費で整備する事としております。

東海は新幹線で黒字を稼いでいるので余り問題にはならないでしょうが、新幹線が全くない四国にとっては、青春18きっぷさえも貴重な収入源となるでしょう。

四国は青春18きっぷの売上に対し、営業キロで按分すると約 5%しか取り分はありません。

それでも、青春18きっぷが60万枚売れたとして、販売会社への 5%の報奨金を引いたうえでの 5%とすると、

  • 6,583,333,333円×95%× 5%≒312,708,333円

つまり、四国には 3.1億円以上の収入となります。

ただでさえ赤字で苦しんでいるところに 3.1億円以上の収入が消えるのは実に痛いでしょう。

北陸新幹線開業で経営状況が改善して、西日本が吸収すると言うなら分かるのですが、完全民営化を果たした現在ではそんな真似は出来ないでしょうねえ。


結論

青春18乞食は「青春18きっぷと整備新幹線のどっちが大事なんだ!」などとは言わない方が良いでしょう。

十中八九「新幹線だ」と言う答えが帰って来る筈ですから。

ただ、新幹線が通り得ない四国はと言う問題は残りますが、分割民営化された以上他社のために自らの売上を捨てる訳にも行きませんし。


参考資料

  • PDF なので一部携帯電話ではご覧になれません
整備新幹線着工の政治過程(5) 2004年スキームの形成過程
『北海道教育大学紀要』第62巻第1号、平成23年 8月
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