三陸沿岸道路全通での八戸線・三陸鉄道への懸念
- 21時57分
- カテゴリ:鉄道ネタ
令和 3年12月18日に全通した三陸沿岸道路について、ツイッターにも書いた事をこちらにも書きます。
■三陸沿岸道路とは
三陸沿岸道路は東日本大震災復興事業の一つとして整備された高規格道路で、令和 3年12月18日に全区間が開通しました。
この道路は仙台市宮城野区から太平洋沿岸沿いに北上して青森県八戸市に至る道路です。
同様の復興事業としては岩手県盛岡市から同県宮古市に至る宮古盛岡横断道路もあり、こちらは JR 山田線に並行して整備されました。
■高速バスの登場で八戸線と三陸鉄道は危機に曝されるかも?
さて、岩手県・青森県の太平洋海岸沿いの鉄道路線と言えば八戸線と三陸鉄道リアス線が思い出されます。
この高規格道路の全通によりただでさえ利用者が減っているこれらの路線に悪影響が出るかも知れません。
少なくとも、都市間については高速バスが設定される可能性は高くなっております。
□高速バス開業で八戸線は既に危機に?
否、既に久慈-八戸間には三陸沿岸道路を活用した高速バスが運転を開始しております。
八戸線より約四十分速く運賃も八戸線に較べて 10円しか高くない(1,350円)ので、八戸線を全区間に亘って利用して来た旅客は高速バスに喰い尽くされてしまうかも知れません。
■三陸鉄道はともかく八戸線はどうなるか?
□三陸鉄道はそう簡単には諦めまい
三陸鉄道は第三セクタ企業なのである程度までは赤字を度外視出来ます。
勿論それだって限度がありますが、あれだけ熱心に路線の維持に力を入れてきたのですから、そう簡単に諦めたりはしないでしょう。
□一方八戸線はどうなるか…
一方八戸線に至っては民間セクタである東日本旅客鉄道の路線なので、極度に利用者を減らした場合にはどうなるか分かりません。
それでなくても新型コロナウィルスの影響でどの鉄道会社も未曾有の大赤字を出すに至っており、東日本と言えどもローカル線を支えきれなくなる可能性もあります。
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