北陸新幹線敦賀延伸で青春18きっぷはどうなる?

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以前ちょこっとトゥィッターでつぶやいた事ですが、記事にまとめてみます。

現在、北陸新幹線は金沢-敦賀間が延伸に向けて工事が進められております。

さて、この区間が開業すると、北陸本線の同一区間が経営分離される事が決まっております。

問題はここからです。青春18きっぷについてまたまた問題が生じる事になるのです。


JR 七尾線へのアクセスはどうなる!?

現在、JR 七尾線はこれまで金沢以西から北陸本線が繋がっている事から、青春18きっぷなどでは IR いしかわ鉄道線・金沢-津幡間を無払いで通過して連絡出来る特例が設けられております。

ところが、敦賀-金沢間が経営分離されると、JR 七尾線への連絡のために敦賀-津幡間 142.2キロを通過しなければならなくなります。

幾ら何でもこれだけの区間を無払いで乗せさせる訳には行かないでしょう。


実際に第三セクタ各社の逸失利益は幾らになる?

この区間に通過特例を導入したら並行在来線運営会社がどれだけの利益を逸失するかを試算してみました。


前提条件

金沢-敦賀間の経営分離後の扱いについては未確定な要素も多いのですが、

  • 福井県側については運賃が据置かれたとする
  • IR いしかわ鉄道は旅客鉄道運賃の 1.19倍への値上げが予定されているのでそれに従う
  • IR いしかわ鉄道と福井県側運営会社の境界駅は大聖寺駅とする
  • 消費税率が平成31年に 10%に引上げられる予定なので、それも加味する

と仮定します。


二県で 2,690円以上の逸失利益が!
福井県側・敦賀-大聖寺間

営業キロは 84.3キロにつき、現在の旅客鉄道運賃は 1,490円。

据置として、消費税率引上げを考慮すると 1,520円

IR いしかわ鉄道・大聖寺-津幡間

営業キロは 57.9キロにつき、現在の旅客鉄道運賃は 970円。

これを 1.19倍して消費税率引上げを考慮すると 1,200円

二社で 2,690円もの利益を逸失する事になります。

実際には福井県側も旅客鉄道運賃より高い運賃にする可能性が高いので、こんなものではない筈です。

いずれにしても、これだけの運賃を青春18きっぷ利用者から取れないとなると、流石に西日本旅客鉄道を優越的地位濫用のカドで公正取引委員会に告発せざるを得ないでしょう。

  • 【補足】JR 七尾線には高山本線からアクセスすればと言う意見もあるかも知れませんが、現時点でそのような特例は設けられていないので、考慮する必要はないでしょう。

九頭竜線へのアクセスはどうなる?

もう一つ、新たな孤立路線となる九頭竜線へのアクセスの問題も生じます。

九頭竜線については、事前の申合せで経営分離対象外となる予定です。

しかし、敦賀-越前花堂間は 51.4キロもあり、通過特例を認めた場合消費税率引上げを考慮すると 990円の取零しが発生します。

実際には青い森鉄道ではこれ以上の損失が発生していますが、福井県の会社が受入れられるかは疑問です。

  • 青い森鉄道は負担が少ない上下分離方式ですからまだいいのですが、福井県が上下一体方式を採用した場合はこんな損失は受け難いと思われます。

北陸新幹線敦賀延伸で青春18きっぷは?

さて、こう言った問題を孕む以上、北陸新幹線の敦賀延伸時には何らかの改訂が求められる事になるでしょう。


可能性 1:通過特例を全廃する

通過特例自体中途半端なものであり、疑問を感じざるを得ません(関連記事)。

そもそも、孤立路線のアクセスに別運賃が発生するだけであって、孤立路線で18きっぷが使えなくなると言う訳ではないので、実は通過特例がなくても問題はない筈です。


可能性 2:敦賀-越前花堂及び敦賀-金沢間の通過特例を認める

この場合、特に後者については西日本旅客鉄道が IR いしかわ鉄道及び福井県側の第三セクタ鉄道会社に対して明確に補償を明らかにしなければ、優越的地位濫用の疑いが出てくる恐れがあります。


可能性 3:北陸の第三セクタを18きっぷに加盟させる

『鉄道の日記念 JR 西日本一日乗り放題きっぷ』では、旧北陸本線・糸魚川以西について経営分離後も乗り放題の対象としております。

これを青春18きっぷにも適用します。

勿論、この場合適切に分配金を第三セクタ四社に支払う必要があるのは言うまでもありません。

ただ、営業キロが極端に短い各社ですので、分配金が貰えたとしても雀の涙になってしまうでしょう。


可能性 4:『北陸おでかけパス』に準じたオプション券の設定

『北陸おでかけパス』は北陸エリアで青春18きっぷを補完出来る商品ですが、西日本旅客鉄道の企画商品のため同社管外からの購入は困難です。

また、事前購入が必須で利用日が週末に限られるなど、制約が多くなっております。

そこで、青春18きっぷ所持者限定で『北陸おでかけパス』に準じた内容のオプション券を設定します。

但し『北陸おでかけパス』と同一内容では青春18きっぷと被る線区が生じるので、第三セクタ区間のみを対象とします。

価格は『北陸おでかけパス』が一日 2,500円ですので、1,800円くらいにすれば良いでしょう。

商品名は『青春18きっぷ 北陸オプション券』とでもしましょう。

  • 既に自社で同タイプのオプション券を出している肥薩おれんじ鉄道以外でも、同タイプのオプション券が設定出来るようにすると良いでしょう(アイジーアールいわて銀河鉄道・青い森鉄道など)。
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