青春18きっぷ・秋の乗り放題パス等では廃止危惧路線を救えない

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夏季の青春18きっぷも通用期間が終わりました。

まだ今月いっぱい北海道&東日本パスが使えますが、その後秋の乗り放題パスの季節となります。

ところで、廃止が危惧されるローカル線は青春18きっぷ, 北海道&東日本パスや秋の乗り放題パスでの乗車では救えない事をご存知でしょうか。


18きっぷ等でローカル線に貢献したつもりの方へ

特定地方交通線の廃止以来、鉄道の廃止論議の際に引用される輸送密度(平均通過人員)と営業係数。

"鉄"な方の中には青春18きっぷ, 北海道&東日本パスや秋の乗り放題パスで廃止危惧路線の存続に貢献した、或いはこれから貢献しようと思っている方も多いかも知れません。

ですが、残念な事に、廃止を危惧されている線区をこれらの乗り放題型きっぷで幾ら乗っても、輸送密度や営業係数の改善には全く効果がありません


輸送密度は普通乗車券・定期券等で決まる

輸送密度の分子となる利用者数は、普通乗車券, 回数乗車券や定期乗車券の売上枚数で算出されております。

これらの乗車券は乗車区間が明確であるため、集計は比較的容易になります。

特に昨今ではコンピュータ等のお蔭で、集計も従来とは較べものにならない程迅速に行えるようになっております。

勿論、特企乗車券でも往復型や回数券型のような具体的な発着地を指定したものであれば、集計の対象になるでしょう。

言換えれば、購入した乗車券を使わず死蔵した場合も利用者の一人に算入される、つまり輸送密度向上に貢献した事となります。


定期券は特に存続に有効

特に定期乗車券の売上枚数は大きく存続判定に貢献すると言われております。

多少赤字でも、定期券の売上枚数が多ければ公共交通機関として必要とされていると判断出来るからです。

実際、西日本旅客鉄道は可部線の非電化区間について、試験増発では定期券利用者の増加を特に重視していたと言います。

  • ですから、"乗らずに残そう運動"なんて失敗して当然なのです。

平成28年12月に廃止された留萌本線・留萌-増毛間の場合、定期券利用者は尽く並行する沿岸バスに移行してしまい、その点でも廃止已む無しと言えました。

  • 実際、長期運休中高校生が通学出来なくなったと言う話は全く聞きませんでした。

青春18きっぷ等が集計対象外となる理由

でも、乗り放題型の特企乗車券は多くの場合乗車区間は全く不明です。

特に青春18きっぷ, 北海道 & 東日本パス, 秋の乗り放題パスは有効区間が非常に広いので、誰がどの線区を利用したのかなど特定しようがありません。

このため、特定の線区利用者として算入する事は不可能なのです。


勿論、営業係数も同様

営業係数も、同様に乗車券の売上を元に分母となる営業収入を算出すると考えられます。

これも、青春18きっぷ等の利用を含める事は出来ません。

それどころか、18きっぷや秋の乗り放題パス等での急な利用者増は、収入は増えないのに現場のコストばかりが増えて結果営業係数を逆に引上げてしまう恐れもあります。


きっぷを買えば営業係数に貢献出来る! でも…

但し、現場の駅で乗車券等を購入した場合、その売上から消費税分を引いた価格の 5%が販売会社の収入になります。

ですから、青春18きっぷと言えども廃止候補となっている路線の駅で買えば、僅かとは言え収入に貢献する事でしょう(平成29年度青春18きっぷなら一枚 548円前後)。

ただ、既に廃止が決定している三江線の場合は線内の駅に18きっぷ等を扱っている駅はありません。

  • 江津は山陰本線、三次は芸備線の駅なので、ここでいくら切符を買っても三江線の売上には計上されません。

三江線に限らず、廃止が危惧されるような路線は既に合理化を限界まで行っているため、この方法は使えない可能性が高いでしょう(岩泉線も同様だった)。

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