フリーゲージトレインはやはり無理?~北陸新幹線の場合~

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新在直通をより簡単に実現出来る筈だったフリーゲージトレイン(軌間可変電車)。

でも、どうやら長崎新幹線(西九州新幹線)に続いて北陸新幹線の導入も実現しない事になりそうです。


沿線自治体も諦めたフリーゲージトレイン

平成29年 8月 2日、福井県鯖江市市長は北陸新幹線へのフリーゲージトレイン導入も無理ではないかとの見解を示しました。

既に九州旅客鉄道が長崎新幹線(西九州新幹線)への導入を断念しており、長崎新幹線より利用者が多くなるであろう北陸新幹線ではさらに無理ではないかとの見解です。

その上で、敦賀延伸時に大阪へも乗換なしと約束した以上、北陸新幹線敦賀暫定延伸後も特急『サンダーバード』を福井-大阪間で運転を継続するよう求めました。


北陸新幹線への導入は長崎新幹線より難しい

確かに、長崎新幹線(西九州新幹線)よりも北陸新幹線でのフリーゲージトレインはハードルが高くなっております。

長崎新幹線用のフリーゲージトレインでは、

  • 機構が複雑過ぎて部品が短期間で摩滅する
  • それ故メンテナンスにコストが掛かり過ぎる

と言う問題が解決出来ないままでおります。

北陸新幹線用の場合は、これらの問題に加えて更に

  • 寒冷地での耐久度向上
  • 直流電化区間への対応

と言う条件も加わっており、利用者数以前により厳しい条件となっております。


やはりミニ新幹線方式しか無い?

こうなると、既に東日本旅客鉄道に依り既に完成したミニ新幹線以外の新在直通方法はあり得ないと言う事になるのでしょう。


フリーゲージトレインも抜本的な在来線改良が必要

ミニ新幹線方式と違い、フリーゲージトレインは在来線区間の改装を不要とすると言われておりました。

ですが、実際にはフリーゲージトレインと言えども高速走行等で相当な線路改良を必要とします。

元の在来線が相当な低規格だった場合は、一から線路を引直す必要があるでしょう。

それこそ、普通列車を長期に亘ってバス代行にしなければならなくなるかも知れません。


どうせ線路改良するなら改軌してもいい

でも、そこまでする必要があると言うなら、線路改良の際に標準軌なり三線軌なりに改良する事だって出来る筈です。

ミニ新幹線はフリーゲージトレインに較べて機構も単純で、フル規格新幹線内では 300キロ毎時を超える走行にも耐えられます。

問題点があるとしたら駅のホームドアの位置がずれてしまう事でしょうが、在来線を25メータ級の走行に対応出来れば新幹線駅のホームドアに合わせられる筈です。


北陸新幹線の場合はミニ新幹線も無理

とは言え、北陸新幹線の場合はミニ新幹線も不可能でしょう。


新若狭・南廻りルートには"並行在来線"が殆ど無い

平成28年12月から平成29年 3月までに、北陸新幹線の敦賀以西の経路として新若狭・南廻りルート(新小浜-京都-京田辺八幡)が採択されました。

新若狭・南廻りルートの場合、物理的に新幹線と並行する在来線は小浜線・敦賀-東小浜間しかありません。

これでは、既存の在来線を活用するミニ新幹線も不可能なのは明らかでしょう。


湖西線・JR 京都線も改軌出来ない

仮に暫定的に『サンダーバード』の経路に合わせるにしても、湖西線や JR 京都線の改軌も不可能です。

特に JR 京都線については改軌しようものなら貨物列車や新快速に致命的な影響が及ぶでしょう。


結局『サンダーバード』を残すしか無いか

こうなると、やはり『サンダーバード』を残す以外に方法はないでしょう。

でも、敦賀暫定開業後も福井から特急を運転するのは、かなり難しいような気がします。

西日本旅客鉄道は敦賀駅での新在乗継を改善する方向で検討しているとの事ですが、果たしてどうなるでしょうかねえ…。

  • 貨物列車に車両を連結して引かせるなんて案もあったようですが、それだと速度が落ちるので新快速直通の方がいいような気がしますがねえ…。

蛇足:北海道旅客鉄道もフリーゲージトレインに興味を示していたが…


いろいろ有用なフリーゲージトレイン

かつては北海道旅客鉄道もフリーゲージトレインに感心を示しておりました。

考えられる使用法としては、

  • 新函館北斗から函館に直行する
  • 長万部から"海線"経由で胆振地方に乗入れる
  • 基本計画にある札幌から旭川までも暫定的ではあるが実現する

などでしょう。


でも、今の北海道旅客鉄道では無理

でも、北海道旅客鉄道は北海道新幹線の運営でさえ苦しい状況になっております。

加えて、フリーゲージトレインに全く無関心である東日本旅客鉄道とは、役員を受入れるなど関係が更に深化しておりフリーゲージトレインの研究に関して理解を得る事すら難しいでしょう。

仮に理解が得られたとしても、

  • デュアルモード・ヴィークル
  • トレイン・オン・トレイン
  • モータアシスト方式ハイブリッド気動車

などの独自技術の開発は尽く失敗しており、その意味でもやはり無理でしょう。

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