立消えになった?青函トンネル"新幹線専用時間帯"導入案

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北海道新幹線に於いて、最大のボトルネックとなっている青函トンネル

その対策の一つとして、青函トンネル"新幹線専用時間帯"導入が提案されております。

この方法を平成28年3月の開業から導入するよう調整するとの事ですが、具体的な話は未だに聞いておりません。


おさらい:青函トンネルが新幹線のボトルネックになる理由

何度もあちこちで聞いている事でしょうが、念のためおさらいしましょう。

貨物列車は貨車にコンテナをむき出しにして載せております。

そんな貨物列車が 260キロ毎時で走行する新幹線車輌とすれ違うと、風圧で載せているコンテナが吹き飛ばされる危険が生じます。

それでなくても、新幹線車輌は在来線車輌より幅があるため、より風圧が強まる事となります。

このため、抜本的な安全策が執られない限り、新幹線と言えども毎時140キロまで速度を落とさなければならなくなるのです。


これまで考案された対策

このため、国土交通省などは青函トンネル内で北海道新幹線が 260キロ毎時で走行出来るようにするための対策を幾つか考えました。

  • 貨物列車を通さない"新幹線専用時間帯"を設け、その時間に限り 260キロ毎時で走行する
  • 上下線の間に防風壁を設ける
  • ATC を改良し反対側から貨物列車が接近したら減速する機能を設ける
  • 貨物列車を新幹線化する(トレイン・オン・トレイン等)

これらの方法は一番目の方法を除き、実現には相当な時間的・金銭的コストが掛かる代物ばかりです。

一番目の方法こそが唯一即効性がある方法ですが、効果は一往復程度と限定的になってしまう欠点があります。

でも、現状ではこれ以外に対策がないため、平成30年度から導入する予定としておりました。

しかし、その後平成28年 3月の開業時に導入を前倒しにすると報道されていたのです。

北海道旅客鉄道が新幹線開業準備そのものに資源を集中させなければならない現状では、日本貨物鉄道との協議どころではないのかも知れません。


青函トンネル"新幹線専用時間帯"が導入されたら?

もう一度言いますが、北海道新幹線のボトルネック解消策で唯一即効性があるのは、青函トンネル"新幹線専用時間帯"の導入以外にありません。

そこで、この青函トンネル"新幹線専用時間帯"が導入された場合に、どの列車が対象になるかを予想してみましょう。


実際にどのようにすべきか?

報道などに拠れば、連続する二時間程度の時間帯を"新幹線専用時間帯"に割当てると言います。

そこで、これに従ってみましょう。



それでは、どの列車が最速達候補か?

首都圏からビジネス利用される例は余り多くはないと思われますので、プレジャで使えそうな列車を考えましょう。

以下、平成27年 9月現在のダイヤにて運転される列車で考えましょう。


下り便

下りの場合、東京 8時40分発の『はやぶさ 7号』が最適ではないでしょうか。

現在、『はやぶさ 7号』は新青森には11時51分に着きますから、青函トンネルを 260キロ毎時で走行出来れば、12時50分には新函館北斗に着けるでしょう。

  • 実際には、『はやぶさ 7号』は上野に停車し、『こまち 7号』を併結しておりますが、これらはロスタイムの原因となるため無しにします。

そうすると、12時台に"新幹線専用時間帯"を設ければ良いと言う事になります。

この時間帯の貨物の需要はどのくらいかは分かりませんが、最も需要が大きいと思われる首都圏方面は青森を夕刻に出ておりますので、この時間を貨物が避ける事はそれほど難しくはないと思われます。


上り便

一方上り便については、東京に17時台くらいに着ければ良いでしょう。

着時刻から逆算すると、13時台に新函館北斗を出るようにダイヤを組めば良いでしょう。

平成27年 9月現在の東北新幹線のダイヤで当て嵌まる列車はありませんが、それに近いのは新青森13時52分発の『はやぶさ22号』でしょうか。

はやぶさ22号』は上野にも止まりますが、上りなら停車させても良いでしょう。

八戸通過にして『こまち』併結をやめれば、東京到着は16時51分となります。

この列車が青函トンネルに入るのは、13時台になるため、12時台に通過する下り列車と合わせて連続する二時間の専用時間帯を設ければ、上下ともこのダイヤで高速運転が可能になります。


"新幹線専用時間帯"に走る列車の扱い

確かに、青函トンネルを毎時 260キロで走行出来れば、本州のダイヤ次第で東京-新函館北斗間の所要時間を四時間未満にする事が可能です。

ですが、それでも実際には十数分の時短効果しか得られません

東京-新大阪間のようにビジネス需要があるなら、十数分短縮した程度でも割増料金が取れそうですが、ビジネス需要が殆ど無い線区ですから、割増料金を取れる程とは言えないでしょう。

従って、"新幹線専用時間帯"に青函トンネルを走る最速達列車を特別な列車として扱う必要はないと思われます。

  • ひょっとしたら、手数の割に大した時短効果がないからこそ、北海道旅客鉄道は"新幹線専用時間帯"設定に関する日本貨物鉄道との協議を後廻しにしているのかも知れません。
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