東日本旅客鉄道が被災ローカル線を助けない理由

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東日本旅客鉄道は、BRT で復旧としていた気仙沼線と大船渡線について、廃止の意向を沿線自治体に示したそうです。

沿線自治体の大半はそれに理解を示したとの事で、今後廃止に向けて作業が進むのでしょう。


東日本旅客鉄道は初めから復旧する気無し?

さて、東日本は旧岩泉線でもそうでしたが、巨額の復旧費用見積もりを提示して廃止を同意させようとするやり方を採っております。

東日本旅客鉄道は、復旧など初めから考えない方が良いと判断しているのでしょう。

こう書くと、否定的に書いているように見えるでしょうが、正直この方法は実は賢明だと思います。

と言うのも、迂闊に自治体の出資を受けて補修しようものなら、それが借りになってしまうからです。


自治体に借りを作りまくった西日本旅客鉄道の自縄自縛

西日本旅客鉄道を見てみましょう。

大糸北線や三江線など、今すぐにでも廃止したいド赤字ローカル線があるにも関わらず、廃止出来ずにおります。

大糸北線については北陸新幹線金沢延伸に乗じて廃止にする事も出来たのですが、それもなりませんでした。

何故か? それは西日本旅客鉄道は沿線自治体に多大な借りを作ってしまっていたからです。

大糸北線も三江線も、複数回に亘って水害で不通になりました。

その度に沿線自治体から復旧費用を無心して復旧してきました。

しかし、それが故に廃止したくても出来ない状況に追い込まれてしまったのです。

相当な金額の復旧費用をぶん取っておいて廃止しますでは、自治体も納得しないでしょう。

それこそ、金取っておいて営業しないなど詐欺だと言われても仕方がありません。

否、詐欺とまでは行かなくても、最悪の事態として金返せ!となり裁判沙汰…と言うシナリオもあり得ます。

これが、自治体に対する借りと言うものです。

結局、西日本旅客鉄道は安易に自治体に借りを作りまくった結果、超不採算路線であっても廃止出来ないと言う"自縄自縛"に陥ってしまったのです。

特に大糸北線が北陸新幹線金沢延伸で便乗廃止出来ないとなると、城端線, 氷見線及び高山本線猪谷以北の廃止も大糸北線より遥かに良い経営状況を理由に拒絶される筈です。

大糸北線で沿線自治体からカネを取り続けた結果、北陸新幹線の延伸時に廃止するつもりだった枝線四線を全部背負わされてしまったのです。


追記(平成27年10月29日)

平成27年10月、遂に西日本旅客鉄道は三江線について廃止を沿線自治体に打診しました。

しかし、そこまでに至るには、上記のようなしがらみを乗り越えなければならなかったのも確かでしょう。

そして、三江線廃止に向かう以上、他の路線も同様の運命になる事が予想されます。


西日本を反面教師にした?東日本の戦略

東日本旅客鉄道を見ていると、西日本を反面教師にしているようにも見えます。

安易に借りを作ると、後々縛られると言う状況を目の当たりにし、自治体には安易に借りを作らないためにも初めから復旧を拒否しているのかも知れません。

下手に自治体にカネを出されたら、後々言いなりにさせられるので、払えそうもない金額を提示して、「カネは要らないからやめさせろ」の一点張りで出ているのでしょう。

それどころか、場合に依っては「カネをやるからやめさせてくれ」と言うところまで行っております。

確かに山田線などでは途方も無い金額を毟られてしまいましたが、今後増え続けるであろう赤字を考えればトレード・オフ出来たのでしょう。

  • ただ、山田線沿線はそれでも人材まで出させて縛りまくるのですがね。いや~被災者様って偉いんですねえwww

それでも鉄路を残したいなら…?

気仙沼線と大船渡線に関しては反対の声は余り多くはなく、このまま粛々と鉄道線廃止に向かう事でしょう。

ですが、どうしても残したいと言うなら、もはや自らが引受ける必要があるのでしょう。

山田線の場合、その南北に第三セクタ鉄道である三陸鉄道がつながっており、ここが継承すれば良い事になります。

ただ、山田線以外で渦中にある休止路線には、それに繋がる第三セクタ鉄道はなく、一から作らなければならないでしょう。

  • 例えば只見線で言えば、会津鉄道に引受けさせられますか? 無理でしょ?

そう考えると、もはや山田線以外の沿線自治体には、廃止を甘んじて受け容れるしか選択肢はないでしょう。

ところで、某自称旅行会社社長は、水害で営業停止に追い込まれた高千穂鉄道高千穂線を引受けるとか言っておりましたが、只見線でも常磐線でも引受けようとは言わないのでしょうか?

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